#203 セル塗りの基礎について考える
今日の一枚
前々回、大まかな塗りの種類をみた。
そしてアニメ塗り(セル塗り)の存在を知り、
その基礎を知った。
セルというシートに線画を描き、その後ろから色を塗る。
ただしデジタルなんか無い時代、そうしたアニメーションを作るには
たくさんの色は使えない。
色塗りにおいて、色の段階は2~3段階にする
最近のアニメはデジタルで作られていることもあり、
グラデーションとかエフェクトがかかっていることもあり
中々意識してみたことはなかったけれど、
この前提を頭に入れてみてみると、
なるほど確かに色数が制限されている気がする。
僕の中でのアニメ塗りはこれまでかなり適当だった。
本当に必要ならどんどん色を追加していいものだと考えていた。
確かにそれはそれでいいのかもしれないけれど、
結果的に全体的に色数がバラバラでバランスの悪い絵になってしまう。
従ってまずはこの色数の制限について少し考えてみようと思った。
実践
まず根底にあるのは「色は2~3段階にする」ということ。
立方体で考えるならば、平面は当然一色、
上か下に固めぬければ二色、
ナナメ俯瞰であれば3画面がみれるので三色となる。
ここまではいい。問題はここから。
立方体の面に凹凸がある場合はどう表現するのかということ。
立方体の面に1,2,3と番号を付けた場合、
1と2にはより暗い場所があるので1ならば2と3の2色、
2ならば3の1色という余裕がある。
じゃあ3面はどうすんのだ、っていう話。
もちろんそういうイレギュラーな場合には
色数を増やして対応すればいいじゃん!というのはもっともな話だが、
じゃあ凹凸の凹凸の凹凸の凹凸があったらどうすんだよと。
実際そこまで細かくなったらアニメのようなデフォルメ表現された絵では
省略したり、別の色を割り当てるのが正解なんだろうけど、
ここでもう一つ、先日のサイトに重要な情報が書いてあった。
色や影のグラデーションは2階調・3階調程度に抑える
つまり全体を3色ではなくて、
メインの配色に対して、基本色と影は別で
2~3色ずつ使うということだと解釈した。
例えば以前すこし3Dモデリングで遊んでいた時期があったが、
3Dモデルというのはオブジェクトを生成のち、
そのオブジェクトの基本となる色、マテリアルカラー(素材の色)というものを設定する。
マテリアルカラーを設定された状態のオブジェクトは次のようになる。
こうしてマテリアルカラーを設定したオブジェクトを3D空間に配置し、
光源を設定することで、光の当たり具合によって
上手いこと色が別れ、立方体と認識できるようになる。
何がいいたいのか
話を戻すと、2~3色というのは全体ではなくて、
基本色に対して明るいところと暗いところを二分した後のこと。
要するに最大でも6色使えることになる。
(基本色を別で考えるなら7色か?)
そうすることで例えば面取りをした立方体も表現できる。
これだと光沢用の色を入れても6色で収まる。
これら色選びで頭に入れておく
まずは光源を考慮しない基本色で塗りつぶし、
それに対して光の当たる部分と陰になる部分に二分、
更にそこから3色程度で塗るようにする。
それが正しいのかは実際にこれで色々やってみれば
また気付きや発見があると思う。
今はとにかくなんとなくでなあなあに進めるよりも
何かしら自分の中で定義を決めてやった方が
何が失敗だったのか、改善すべき点はどこかが分かりやすいはずだと。